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脆性材とは?

脆性材はスラッジが発生しやすく、スラッジは製品の品質や機械設備の性能に悪影響を及ぼす可能性があります。本記事ではスラッジの原因となる脆性材の種類や、スラッジの除去方法について解説します。

スラッジが発生する脆性材の種類

錆鉄などの金属

金属の中でも特に錆鉄や高炭素鋼は、脆性が高い材料とされています。金属は強度が高く、加工性に優れている反面、延性が低いことが特徴です。気温が低い環境や、急速冷却した際に脆性を示しやすく、炭素が多く含まれるため、脆性が強く現れます。

ガラス

ガラスは透明性と耐薬品性に優れていますが、脆性が高い素材です。硬度は高いものの、伸びや曲がりが一切生じず、わずかな衝撃や力で割れやすい特性があります。純度が高いことから、光学機器や半導体の製造に利用されています。

セラミック

セラミックは熱に強く、硬度も高い一方で、脆性が高い素材です。外部から力が加わると亀裂が生じやすく、突然破壊する場合があります。硬度が高く靭性が低いセラミックは、特に脆性が強く現れます。主に、エンジンの部品やカッティングツールの製造に用いる素材です。

脆性材のスラッジを除去する方法

潤滑剤を使用する

潤滑剤を使用して、スラッジを除去する方法があります。スラッジの種類によって適した潤滑剤が異なるため、用途や環境に合った潤滑剤を使用することが重要です。例えば、金属のスラッジを取り除く場合は、油性潤滑剤が適しています。油分がスラッジを包み込み、摩擦を抑える働きをします。

水溶性潤滑剤は、金属の汚れやスラッジを水流で洗い流すタイプです。鉄鋼やアルミニウムなど、熱処理によって発生するスラッジの除去に用いられます。乾式潤滑剤は、高温で金属加工する機械設備のスラッジ除去に有効です。潤滑剤はスラッジの粘着性を軽減し、機械への付着を防ぎます。

スラッジ除去材を使用する

液体タイプやスプレータイプ、超音波洗浄剤など、スラッジ除去剤を使用して除去します。スラッジ除去剤を使用する場合も、環境や材料に適した除去材を選ぶことが重要です。液体タイプは、金属のスラッジを除去する際に用いられます。脆性材に使用する場合は、中性で成分が穏やかな除去剤が適しています。超音波洗浄剤は脆性材にも使用可能ですが、強い力が加わると破損する恐れがあるため、使用時には注意が必要です。

クーラントろ過システムを導入する

クーラントに混入したスラッジを除去するには、クーラントろ過システムが有効です。クーラントろ過システムには、カートリッジフィルターや遠心分離機、マグネットセパレーターといった種類があります。

カートリッジフィルターは、クーラント液に混入したスラッジをフィルターで回収、除去するろ過システムです。遠心分離機は、遠心力を用いてクーラント液からスラッジを分離して回収します。マグネットセパレーターは、加工機械からタンクに戻るクーラント液を通過させ、スラッジを回収するシステムです。

まとめ

脆性材のスラッジを除去する方法は多様です。材料や用途に合った方法でスラッジを除去し、製品の品質向上や機械性能の維持に役立てることが重要です。

メンテナンスコストを削減!
ウェッジワイヤー
スクリーン 2選

ウェッジワイヤースクリーンは、V字型の金属ワイヤーでできている目詰まりしにくいフィルターです。
流体の中に含まれる微細な異物を効率よく除去でき、洗浄しやすく耐久性も高いといった特徴があります。
ここでは、特に「SS(浮遊物質)」や「砂利・砕石」除去に特化したフィルターを手がけるメーカー2社をご紹介します。

SS(浮遊物質量)除去なら
東洋スクリーン工業株式会社
東洋スクリーン工業株式会社公式HP

引用元:東洋スクリーン工業株式会社公式HP
https://www.toyoscreen.co.jp/

特徴
  • 最小5μmでSS濃度が高い排水の固液分離が可能
  • 傾斜スクリーンでも起こるバルキングを防げる
砂利・砕石の除去なら
株式会社安藤スクリーン製作所 

引用元:株式会社安藤スクリーン公式HP
https://ando-screen.co.jp/

特徴
  • 砂利や砕石の処理にも耐えきれる全溶接構造
  • 使用環境に合わせて技術者が強度計算を行うので採石場などの過酷な環境にも適している