鋳物・アルミ等「非磁性体」スラッジの除去・ろ過フィルター
マグネットフィルターでは除去できないアルミや真鍮などの非磁性体スラッジにお悩みではないでしょうか。本記事では、非磁性体を取り除くためのフィルター選びのポイントについて詳しく解説していきます。
非磁性体スラッジ除去における課題とは
マグネットフィルターによる除去の弱点
工場設備などで発生するスラッジを取り除く際、磁力を利用したフィルターがよく用いられます。しかし、この方法は鉄などの磁性体には十分な効果を発揮する一方で、アルミや真鍮などの非磁性体には反応しません。そのため、磁力だけでは細かい非磁性体の切りくずがクーラント液の中に残ってしまい、回収率が低下するという弱点を持っています。加工現場においては材質を問わずさまざまな削りかすが発生するため、磁力に依存した手法のみでは限界が生じてしまうといえるでしょう。
放置した非磁性体が引き起こす設備トラブル
磁石に吸着されずに残った非磁性体のスラッジをそのまま放置しておくと、やがて設備全体に深刻な悪影響を及ぼし始めます。クーラントタンクの底に少しずつ堆積していくことで、タンクの実質的な容量が減少するだけでなく、循環ポンプが削りかすを吸い上げてしまう原因になります。その結果、ノズル詰まりや流量低下を招き、冷却液が適切に供給されず加工精度が落ちてしまうといった事態を招きかねません。さらにはポンプや配管など設備への負荷が増加するため、早急な対策を検討することが重要です。
従来の物理ろ過フィルターが抱える目詰まり問題
磁力で取りきれないのであれば、網目を使って物理的にろ過するというアプローチが考えられます。実際に一般的なメッシュフィルターやパンチングメタルを導入している現場も少なくありません。ところが、金属線が複雑に重なり合う金網などのフィルターは、隙間の奥深くに細かい異物が挟まり、フィルター内部で異物が詰まりやすくなる傾向があります。一度内部で詰まりが起きると、表面をいくら洗浄してもなかなか汚れが落ちず、あっという間に全体の目詰まりへと発展してしまいます。
非磁性体を効果的に除去するフィルター
物理ろ過で非磁性体をキャッチする仕組み
非磁性体のスラッジをしっかりと取り除くためには、やはり網目やスリットの隙間を利用した物理ろ過の仕組みを取り入れる必要があります。液体の流れを利用してスクリーンに原液を通過させ、指定したサイズ以上の固形物を物理的にせき止めるというシンプルな原理です。材質に依存しないため、アルミや真鍮はもちろん、樹脂などの破片も捕集可能です。ただし、対象となる粒子の大きさに合わせて適切な目開きのフィルターを選定しなければ、期待するようなろ過精度を得ることは難しいでしょう。
運用コストを抑えるプレフィルターの活用
フィルターを使って物理ろ過を行う場合、常に意識しなければならないのが消耗品としてのコストやメンテナンスにかかる手間です。そこで注目されているのが、メインとなる精密なろ過装置の手前に、前処理を目的としたプレフィルターを設置するという方法になります。あらかじめ大きめのゴミや固形物をプレフィルターで回収しておくことにより、後段のメインフィルターにかかる負荷が大きく軽減されます。これによりメインフィルターの交換頻度を抑えることができ、結果として工場全体のランニングコストを圧縮することにつながるでしょう。
ウェッジワイヤーを活用した効率的な除去方法
目詰まりを防ぐ逆三角形スリットの秘密
従来の物理ろ過が抱える目詰まり問題を解消する有効な手段となるのが、ウェッジワイヤースクリーンです。一般的な金網とは異なり、このフィルターは断面が逆三角形になったワイヤーを等間隔に並べてスリットを形成しています。表面は平滑でありながら、下に向かって隙間が広がっていく構造になっているため、通過しようとする粒子がスリットに噛み込みにくいという仕組みです。万が一入り込んだとしても、粒子がスリット内部で噛み込みにくく、閉塞しにくい構造になっているため、異物の滞留を効果的に防ぐことが期待できます。
アルミ切削加工のクーラント液での導入事例
自動車部品メーカーにおける、アルミ切削加工時のクーラント液ろ過の改善事例です。従来はチップコンベアのフィルターの目詰まりや破れ、クリーンタンクへの切粉流入によるノズル詰まりが課題でした。そこで、三角断面形状で目詰まりしにくいウェッジワイヤースクリーンを導入。結果、タンク底面の切粉堆積が大幅に減少し、優れた強度によりフィルター張替えも不要に。メンテナンス負担とランニングコストの削減につながりました。
参照元:東洋スクリーン工業公式HP
(https://www.toyoscreen.co.jp/case/?id=1516104863-692926)
まとめ
アルミや真鍮などの非磁性体スラッジは、マグネットフィルターでは回収しきれないという厄介な特徴を持っています。そのまま放置すると深刻な設備トラブルにつながるため、物理ろ過による効果的な除去が欠かせません。数あるフィルターの中でも、逆三角形のスリット構造を持つウェッジワイヤーであれば、厄介な目詰まりを防ぎながら効率的に切りくずを回収できます。さらにプレフィルターとして活用すれば、メイン設備の負担を減らし、長期間にわたって安定した運用が実現できるでしょう。
新しい設備を導入する際、「実際の液質で期待通りの効果が得られるか」と懸念されるケースは少なくありません。東洋スクリーン工業では、実機サイズのテスト機貸し出しに対応しており、事前の性能評価が可能です。ぜひ、ご相談してみてください。
以下では、同社が提供するウェッジワイヤースクリーンを紹介しています。こちらも、あわせてご参考ください。
SSや砕石の除去に強い
用途特化型2社をご紹介!
「工場やプラントで「SS(浮遊物質)が排水処理で残ってしまう」「砂利・砕石処理で目詰まりや破損が起きる」といったお悩みはありませんか?
ここでは、そうした現場ニーズに特化してフィルターを提供している注目の2社をご紹介します。
- ▼このような課題におすすめ▼
- 微細なSSまで除去したい
- 高耐久性が必要(砕石処理・粉砕ラインなど)
用途が明確な方は、この2社からの選定で効率よく導入できます!
引用元:東洋スクリーン工業株式会社公式HP
https://www.toyoscreen.co.jp/
| 除去対象 | SS(浮遊物質)・微細な固形分(〜5μm対応) |
|---|---|
| 想定使用環境 | 排水処理設備(食品・化学・医薬品工場など) |
| 主な構造 | 傾斜スクリーン構造(ステンレス製) |
| メンテナンス性 | 高圧洗浄で清掃可能/長寿命・交換頻度少なく保守コスト削減に貢献 |
| 導入実績 | 食品・化学・製薬業界などで採用実績あり |
- 排水中の微細なSSが原因で困っている
- 処理後の水質基準が厳しく、精密ろ過が求められる
- バルキングやスライム詰まりによる設備停止を減らしたい
- 食品、化学、医薬品工場の排水処理設備を強化したい
引用元:株式会社安藤スクリーン公式HP
https://ando-screen.co.jp/
| 除去対象 | 砂利・砕石・骨材(10mm〜数cm) |
|---|---|
| 想定使用環境 | 採石場、骨材工場、建設残土処理施設など |
| 主な構造 | 全溶接ステンレス構造(高耐久ワイヤースクリーン) |
| メンテナンス性 | 高耐久設計により交換頻度が低く、5〜10年使用可能 |
| 導入実績 | 全国の骨材関連企業、建材工場、リサイクルプラントなど |
- 砕石や骨材の除去設備を探している
- 設備の摩耗・破損が激しく、耐久性を最重視したい
- 現場の水量や設置傾斜などに応じた個別設計が必要
- 粉砕ライン・残土処理施設など過酷な環境に導入したい
